耐震UFOを利用した家がなぜ倒壊しないのか

 
近年日本のあちこちで大地震が続いています。建物の倒壊や火災などの二次被害を可能な限り防ぐためにも耐震性能を持った住宅づくりが急務となっています。
そんな中注目を集めるようになったのが、地震エネルギーを小さくするという建物金具UFOです。今回は、この耐震UFOについて詳しくご紹介します。

引用:https://www.smrci.jp/movie/
 

熊本地震で倒壊した家の数

2016年4月14日起きた最大震度7の熊本地震。興味深いのは、この日行こう3日間に渡って震度6以上の地震が7回も続いて起こったという点です。特に4月14日と4月16日には、共に最大震度7を記録しています。度重なる大きな地震によって、熊本城をはじめとした多くの建物が倒壊の被害に見舞われてしまいました。
熊本県内でも最大震度を記録した益城町には、古い住宅が多く、1981年以前に建てられていた木造住宅のほとんどが全壊、もしくは倒壊という被害を受けています。また、1981年〜2000年の間に建てられたと見られる住宅は、耐震性能がしっかりしている家とそうではない家があるため、状況によっては一部が倒壊などの被害に見舞われてしまいました。
その一方、2000年以降に建てられた住宅は、耐震構造がきちんとなされている家はほぼ被害を受けることはなかったという結果が実証されることになりました。
もう少し具体的な数値をあげると、益城町内での住宅の倒壊は、全壊・半壊・一部倒壊などの被害を合わせるとその割合は80%にものぼり、熊本県内全体では15万棟もの住宅被害がありました。
 

耐震UFOでは被害が少なかった

 
最大震度7もの大地震を受けても被害が少なかった住宅を調査したところ、耐震構造に基づいて設計された住宅であるということがわかりました。中でも特に耐震UFOを使用している住宅の被害は格段に少なく、住宅そのものはもちろん、「家具や家電が倒れずに済んだ」、「人的被害がなかった」などの報告が実証されています。
住宅の地盤や周辺環境などによって差はあるものの、被害にあった住宅に比べると耐震UFOを使用していた住宅では、最大震度を観測した益城地区でも住宅や家具が倒れなかったということも確認されています。
 

なぜ耐震UFOは倒壊しないのか

耐震UFOがなぜ倒壊しないのか。その理由は耐震UFOの仕組みと特性にあります。まず、耐震UFOには一般的な基礎に使われる通気性を重視した「UFO-V型 」と断熱タイプの基礎に使われる気密性を重視した「UFO-A型」の2種類があり、長期優良住宅仕様にも対応しています。
次に耐震UFOの仕組みですが、UFO本体は、丸い円盤のような形状をしているのが特徴です。これを基礎に打ち込んだボルトナットで固定します。要するに、基礎と土台の間に基礎パッキンのように挟んで設置するというわけです。
耐震UFOは、地震が来ると設置されたUFOのパーツがこすれあい、摩擦を引き起こします。この摩擦が地震の揺れを半減させるブレーキとなるのです。

引用:https://www.smrci.jp/movie/
 
つまり耐震UFOの役割とは、地震エネルギーを減 らすための「摩擦減震装置」であるわけです。
 
『摩擦減震』とは、地震による揺れを滑りで逃しつつ、摩擦でブレーキをかけ、地震エネルギーを半減させる大地震に対応した耐震装置のことをさします。
 
耐震UFOは、設置するさいの間隔や個数によって効果が変わることは基本ありませんが、一般的な住宅であれば100個前後が目安となります。
 
設置した耐震UFOがそれぞれ同じように摩擦を起こすので、基礎部分の変形や破壊などの恐れもありません
設置後のメンテナンスや施工条件などは一切ありません。
 

これからの時代、地震のことを考えた家づくりを

地震大国の日本で生活している私たちにとって、いつ起こるかわからない大地震に備えて強い家を作ることは、大切な家族や財産を守るために必要不可欠であると言えるでしょう。
新しい概念のもとに誕生した耐震UFOですが、間取りや設備を変更したりする必要は全くありません。
面倒な届け出なども必要ないので、建築を依頼している業者に取り付けてもらうのが一般的です。
万が一の大地震に備えた強い耐震構造をもつ家作りには、耐震UFOは非常に有効な手段であると言えそうです。
 

当社は長年防災住宅を建ててきました

 
その経験からも、この耐震UFOは非常に優れた耐震対策であると考えます。
詳しくご説明もできますから、是非お問い合わせくださいね。